【アメリカ赴任者へ】駐在前の英語学習で日常会話は不要

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駐在前
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アメリカ赴任者と言えばみな英語が話せるものだと思っているかもしれません。

ただ実際には英語ができてなくても、仕事面で評価されたことで、アメリカ赴任が決まった人も多くいます

そんな方は海外(アメリカ)で英語で仕事をすることにただ漠然とした不安があるでしょう。

海外赴任のために一体どんな英語の勉強をすればいいんだー!?

いろいろな教材や勉強法があって、どれをやってみたらいいんだー!?

実際、私もアメリカ駐在が決まったときは、TOEIC525点という日本人の平均スコア以下のレベルでした。

そんな中で私もアメリカ赴任までの5か月の間に、様々な英語学習方法に手を出しています。

アメリカ駐在4年目となり、今思うとやらなくて良い英語学習が多々あることに気づきました

ジェイ
ジェイ

赴任前は海外駐在員に必要とされる英語力をつけることがまずは先決!

色々なことに手を出さないように、やらなくていいことを紹介します!

この記事では30歳から英語学習を始めて、31歳からアメリカ駐在開始、駐在4年目で英語の会議を仕切るようにまでなった私が「英語学習でやらなくていいこと(海外駐在員向け)」とその理由を解説します。

この記事の閲覧をおすすめする人
  • 海外駐在が決まったが、どんな英語学習をしたらいいか分からない人
  • 海外赴任が決まったが、英語学習で何から手を付けていいか分からない人

海外駐在前の英語学習ロードマップをこちらの記事にまとめています。こちらも併せてご覧ください。

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自分が必要とされる英語力(目的)を明確化

初めにみなさんに再確認していただきたいことがあります。

あなたに必要とされる英語力はどのレベルですか?

私の4年間のアメリカ駐在の経験から言える、海外(アメリカ)駐在員に求められるレベルは、

英語会議をリスニングでき、スピーキングで意見を発言できるレベルです。

人によって英語を勉強する目的は様々です。

  • 仕事の昇進のためにTOEIC700点が必要な人は、TOEIC中心の勉強であるリーディングやリスニングに専念すべきです。
  • 仕事で英語のメールでやりとりする人は、メールに特化したライティングとリーディングに専念するべきです。
  • 色々な国の人と交流するために英語を勉強したい人は、日常英会話に専念すべきです。

こうして具体的に「英語を使って何をやりたいのか?」を明確にすることで、英語勉強で「やるべきこと」と「やらなくていいこと」がはっきり見えてきます

社会人は仕事をしながら、英語学習をすることになります。使える時間は限られています。

つまり目的と逸れる英語学習は捨てて、必要な英語スキルを磨く学習に注力していくべきです。

英語学習をすることで目指したい自分の姿を忘れずに、本当の目的を見失わないようにしましょう

結論:英語学習でやらなくていいこと(海外駐在前/海外駐在直後)

5つの海外駐在前の英語学習でやらなくていいこと
  1. リーディング力を鍛えること
  2. 日常英会話・スモールトークを学ぶこと
  3. 文法を完璧にすること
  4. 単語・イディオムにこだわること
  5. 発音にこだわること

英語を勉強している人やしようと思っている人にとっては、???と思う内容かもしれません。

ただこれは海外駐在員として4年目になった私の経験から自信を持って言えることです。

もし最終的な英語学習のゴールが「ネイティブスピーカーとネイティブレベルで会話する」だった場合は、全部やってくださいと言うと思います。

しかし今回皆さんが目指すレベルは「英語で会議に発言するレベル」です。このレベルには上5つは不要です。

やらなくていいこと①リーディング力を鍛えること

海外駐在員前、海外駐在直後の方は、英語リーディング力は不要です。

なぜなら

  • ITがどんどん発達しており、グーグル翻訳などの翻訳サイトが優秀だから
  • 英語会議ではリスニング力とスピーキング力があればリーディング不要だから

翻訳サイトが優秀

実は私はアメリカ駐在4年目ですが、いまだにグーグル翻訳の力を借りることが多々あります。長文の英語を読むのは集中力が必要でなかなか負荷がかかります。

一旦ざっと長文英語をさらっと目を通し、自分の理解があっているか確認のために翻訳サイトを使うことも多いです。

英語学習上ではよろしくないですが、仕事で少しでも楽をするためには必要なことだと思います。ITの力は最大限活用するべきです。

以前は翻訳サイトは翻訳結果に難があったことありました。しかし英語→日本語の翻訳精度はもうほぼ完成といったレベルに来ていると思います。

Google翻訳もしくはDeepL翻訳がおすすめです。

英語会議にはリーディング力はリスニング力とスピーキング力でカバー可能

今まで多くの英語会議に出席してきましたが、リーディング能力が問われたことはあまりありません

最近、WEB会議が中心になってきており、資料を共有することは増えました。そうなるとリーディング力が必要では…?と思うかもしれません。

ただ実際は会議中に資料が共有されても、みんなちゃんと大事な部分は口頭で説明しますよね?これは日本語でも英語でも同じです。

まずはリスニングでちゃんと言っている英語を聞き取る、そして補足的に資料を見るというスタイルであれば、英語も全文読まずにポイントだけ目に入れば会議についていけます。

また会議中にもしわからないことがあっても、スピーキング力があれば

  • “Could you please elaborate on – ?” (もうちょっと説明してもらえませんか?)
  • “Could you say that again please?” (もう一度いってくれませんか?)

と言って聞き直すことが可能になります。

やらなくていいこと②日常会話・スモールトークを学ぶこと

英語学習において、日常英会話<<<ビジネス英会話と思っている人が多いと思います。

実際にどのぐらいの英語力があるか聞いたときに「日常会話程度であれば…」と答える方もいると思います。

実はビジネス英会話の方が習得は簡単で、日常英会話の方がよっぽど難しいです。

ビジネス英会話は使うシーン(会議、プレゼン、交渉、メール等)が限られています。はっきり言って使うフレーズや言い回し、英単語を丸暗記するだけでもなんとかなります。

つまり勉強することが限られているので、ビジネス英会話の方が簡単です。

一方で日常英会話やスモールトークは話題が無限にあります。

週末に行ったところ、最近はまっていること、家族構成、趣味、仕事内容等、あげだしたらキリがありません。

この会話についていくためにいろいろなフレーズや単語を毎回覚えていく必要があります。つまり勉強量が多くなります。

私はいまだにスモールトークは苦手です。お決まりのフレーズが無いので毎度必死になって会話をしています。

日常英会話=簡単な英語では決してありません。

日常英会話をマスターしようする場合、かなり高度なリスニング力とスピーキング力を身に着ける必要があります。よって時間が限られた人にはお勧めできません。

やらなくていいいこと③文法を完璧にすること

英文法を海外駐在前、海外駐在直後に完璧にする必要はありません

多くの日本人は中学、高校の義務教育の中で、十分な英文法の教育を受けています。すでにある程度習得できていることは優先度を下げましょう。

英文法が不要、と言っているわけではなく、時間が限られた社会人は日本人が苦手なリスニングとスピーキングに注力すべきです。

私は普段から非ネイティブのメキシコ人・インド人・インドネシア人とメールでやりとりを良くします。

彼らはスピーキングは流れるような速さで英語を話しますが、メールを見ると文法ミスが多くあります。(もちろん人によりますが、あくまで多い傾向)

一方日本人はメールではとてもきれいな英語を書きますが、スピーキングやリスニングは彼らに劣ります。

対ネイティブのアメリカ人やカナダ人と話すときに多少の文法ミス(三単現のsが無い、aやtheの使い分け等)ぐらいであれば、彼らは気にしていません。非ネイティブなので間違えて当たり前だと思いましょう。

それでも英文法をやり直したいなら…

やはり英文法をやり直したいと思う人や、日本の義務教育英語に不安がある人は薄い英文法書を1冊読むことは悪いことではありません。

ただし、高校生を対象とした大学受験向けの分厚い英文法書はおススメしません。中学英文法をやり直す系のテキストで十分です。

私は海外駐在前に不安だったので1億人の英文法をまず買いましたが、その分厚さにギブアップしました。いいテキストですが、内容が濃すぎました。

そこでこちらの「中学3年間の英文法を10時間で復習する本」を買いなおし2-3回読んで復習しました。

テキスト必要最低限の内容で、ページ数も少なめだったのでやり抜くことができました。

この本以外にもご自身で書店に行ってみて、薄めの中学英文法を復習する系のテキストを探してみる方がいいと思います。

英文法の復習にそこまで時間をかける必要は無いことをお忘れなく。

やらなくていいこと④単語・イディオムにこだわること

英単語無しで英語ができるようになるの…?という声が出てくるかもしれませんが、スピーキングに関して言えば英単語無しで話せるようになります。

なぜなら

  • ネイティブの英語はOxford 3000の単語で約9割カバーされているから
  • 海外ドラマはほぼ350の単語でてきているから
  • 難しい表現も簡単な英単語で表現できるから

英単語を知らないと英語が話せないと思っている方、それは思い込みです。

Oxford 3000で約9割カバー

孫正義さんの秘書だった三木雄信さんの著書で孫正義さんのスピーチの90%以上はOxford 3000の英単語でカバーされていたと言っています。

またドナルド・トランプ前アメリカ大統領のスピーチも88%がOxford 3000でカバーされていました。

ネイティブの会話ですらこのOxford 3000でほとんどの単語が網羅されていることになります。

そしてこのOxford 3000は我々日本人は大学受験前にすでに覚えている単語だらけです。

Oxford 3000とは?

皆さんも聞いたことがあるかと思いますが、あの英語辞書で有名なオックスフォードです。

Oxford 3000はオックスフォード大学出版局(Oxford University Press)が定めている、英語学習者も知っておくべき、日常で最も頻繁に使われる基本3000語です。

Oxford 3000はA1レベルからB2レベルまでです。CはOxford 5000といってもう1レベル上の単語ですので無視してください。

A1レベルは「beginner」でB2レベルは「upper intermediate」です。Oxford 3000は初級・中級者がまず覚えるべき最重要語になります。

以下にOxford 3000の英単語のリンク先を貼っておきます。

Oxford 3000 and 5000 | OxfordLearnersDictionaries.com

海外ドラマも350単語で構成されている

海外ドラマ=ネイティブの日常会話です。その海外ドラマも実はほとんどが350単語で成り立っています。

みなさん海外ドラマを英語で見たことがありますか?(私は海外ドラマで英語習得を推奨しています)

見たことある人、英語を話す速度の速さにほとんど聞き取れず愕然としたのではないでしょうか。私はそうでした。

しかし英語字幕付きで再生を停止しながらゆっくり単語を確認すると意外と内容を理解できると思います。

Cozyさん著の「海外ドラマはたった350の単語でできている」ではタイトルの通り、海外ドラマはほぼ350単語で構成されている調査結果が出ています。

非常に本としてもおもしろいのでぜひご一読ください。私はこの本を読んで勇気づけられました。

英単語を知らないと話せないでしょ、と思う方へ

難しい日本語をそのまま英単語に直訳しようとすると話せなくなってしまいます

例えば”前代未聞の危機”という言葉を英語にしようとしたとき、正解は”an unprecedented crisis”です。

ただこの英単語を知らなくても”situation (that) we have never know or done”と言えば、”今まで知らない。聞いたことがない状況”と言い換えることができます。

つまり難しい日本語は簡単な日本語で考えてから、英語に変換すれば良いのです。

これは英語上級者が初心者のうちにみんなやってきた手法ですね。

私はこの考え方を「英語は5歳児の日本語で考えると面白いように話せる!」で学びました。すでに今は絶版になっているようですが、キンドルでは購入可能です。

もしくは「英語は3語で伝わります」もコンセプトは同じです。難しい日本語→簡単な日本語にして、いかに簡単な英語表現をして相手に伝えるかというやり方を教えてくれます。

イディオム・句動詞(Phrasal Verb)はキリがない

イディオムは覚えようとしたらキリがありません。

確かに会話の中でネイティブスピーカーはよく使うかもしれませんが、なんとなく「こんなことを言っているんだろうな」程度で理解できればOKです。

動詞+前置詞、動詞+副詞、動詞+副詞+前置詞の組み合わせが一般的な句動詞(Phrasal Verb)です。

実は句動詞は動詞と前置詞の単語の持つイメージをわかっていれば、大半の意味を想像で保管することができます

例えば、以下が句動詞です。

  • Keep up with = 遅れずについていく
  • Take off = 離陸する、脱ぐ

Keep up withだと、Up は上のイメージ、withは一緒にくっつくイメージを持っていると、ずっと上にいる人にしがみつくイメージができ、

Take offだと、Takeは持ってくる連れてくるイメージ、offは離れるイメージで、持っていたものが離れる=離陸する、脱ぐイメージができます。

単語をだいたいのイメージで覚えておけば脳内で想像が可能になります。

やらなくていいこと⑤発音にこだわること

正しい発音、きれいな発音にこだわることはやめましょう

大学の研究の調査で、11歳以上に英語学習を始めた人は外国語なまりが残るという結果が出ています。

小学校5年生以降に英語を学習し始めると完璧な英語発音を習得することは不可能ということです。

無理なことに注力して時間を無駄にする必要はありません

確かに日本語なまりでネイティブに英語が伝わらないこともあります。そういった時は、発音しやすい単語に代えたり、英語を多く話すことで文脈からその単語を想像できるようにしましょう。

さらに海外駐在員が働くような企業は日本語なまりに慣れている現地スタッフばかりです。

彼らは日本語なまりを脳内で補完してくれています。普段日本人が使わない難しい英単語を使うとむしろ聞き取ってくれません。

発音を気にしているといつまでも英語を話すことはできません。

相手と話がちゃんと成り立てばそれでOKと割り切るべきです。

トヨタ自動車社長の豊田章男さんとソフトバンク社長の孫正義さんの英語のスピーチです。お二人ともアメリカに留学経験がありますが、それでも日本語なまりが残っています。

しかし堂々とスピーチする姿は圧巻です。観衆も日本語なまりを気にしているようには見えません。

発音は英語上級者になってからこだわりましょう。ある程度リスニングやリーディングができるようになった後のレベルアップと考えましょう。

もしくは日本人が明らかに苦手とする”L”と”R”の発音の違いを知っておく程度なら良いと思います。コツさえつかめば”Right”と”Light”の発音の違いは意外と簡単です。ただし、これ以上の入り込んだ発音は今はやめておきましょう。

発音より、英語独特のテンポ(抑揚)で話すことをシャドーイングをやりながら覚える方が伝わるようになります。

今まで日本語なまりの強い人を多く見てきましたが、英語を堂々と話し、英語の持つテンポ(抑揚)をうまくつかんで話す人は、ちゃんとネイティブにも伝わります。

自分の英語が伝わらないときは

「あなたたちはネイティブで私はノンネイティブで英語を話している。なぜネイティブが私の英語をわからないんだ!」と思うようにしましょう。

私もさんざん現地スタッフからはJinglish (Japanese English)だと揶揄されます。そのたびに”My English is much better than your Japanese!”と言い返しています。

英語は私たちの第2言語です。「第2言語を習得する苦労をまずはわかりたまえ!」というスタンスでいます。

まとめ

5つの海外駐在前の英語学習でやらなくていいこと
  1. リーディング力を鍛えること
  2. 日常英会話・スモールトークを学ぶこと
  3. 文法を完璧にすること
  4. 単語・イディオムにこだわること
  5. 発音にこだわること

多くの英語学習者は上記5つの勉強方法を詳しく解説し、勉強するように推奨しています。

ただあなたが今必要な英語力はこの中にあるかじっくり考えてみてください。

海外駐在準備や海外駐在直後の方々には、今の段階では不要な英語学習になります。

英語を勉強していると「あの勉強法が良い、あの教材をやればペラペラになる」という言葉に惑わされがちです。

常に目標=どのような自分になりたいのかを忘れずに。みなさんは海外駐在員として英語会議で発言することをまずは目指しています

「海外駐在前の英語学習でやらなくていいこと5つ」を私の経験をもとにご紹介しました。

目標を見失わずに英語学習を続けましょう!ではまた次の記事で!

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